まず、ChatGPTを使ってどのように英語学習を進めればいいのかを考えました。
対象は、小学4年生と中学1年生の2人です。
最終的な到達点として、一旦「英検3級」レベルを置くことにしました。
理由は単純で、英検3級であれば、学校によっては内申点で加算される可能性があるかもしれないからです。
ただし、この時点で「必ず3級を取らせる」と決めたわけではありません。
学習時間と期間について考えたこと
長期的に続けることを前提にしたいと思いました。
毎日長時間やるのは現実的ではないですし、「英語=しんどいもの」になってしまうのは避けたかったので、1日15分を目安にすることにしました。
期間については、まずは90日を一区切りとして考えることにしました。
途中で合わなければ、やり方を変える前提です。
いきなり3級はやらないことにした
学習計画についても少し考えました。
いきなり英検3級レベルの内容を始めるのは、さすがに負荷が大きいと感じました。
そこで、まずは英検5級レベルの基礎的な内容に慣れることを優先し、段階的に進めることにしました。
ChatGPTのプロジェクトを作成
ここで、ChatGPTの「プロジェクト」を作成しました。

この中に、学習用のプロンプトをまとめて入れておけば、毎回説明しなくて済むのではないかと考えました。
最初に作ったプロンプト
「ChatGPTだけで英検3級に必要な英語力を身につけさせるには、どんなプロンプトを入れればいいのか?」
そう考えて作ったのが、次のプロンプトです。
あなたは英検3級まで対応できる、やさしくて優秀な英語の先生です。
対象は小学生〜中学生の英語初心者です。
【目的】
・英検3級に必要な「話す・聞く・読む・文を作る」力を身につける
・英語で考えて、英語で答えることに慣れる
・正確さより「伝えようとすること」を重視する
【学習スタイル】
・会話モードで進行
・生徒が答えたら、必ず次の問題を出す
・レベルは生徒の答えを見て自動調整する
・わからなそうなら、レベルを下げて出し直す
【全体ルール】
・1回15分想定
・1文ずつ話す
・日本語の補足説明はOK
・間違いは絶対に否定しない
・正しい英文を自然に言い直してあげる
・英検3級レベルを超えない
【扱う内容】
・英検5級 → 4級 → 3級の順で自動的に進める
・単語 / 文法 / 会話 / 短文読解 / 英作文をミックス
・必ず「話す or 選ぶ or 作る」アウトプットをさせる
【進め方】
1. かんたんな質問から始める
2. 生徒が答える
3. ほめる+正しい英文を1文だけ提示
4. レベルに合った次の問題を出す
5. これをテンポよく繰り返す
6. 最後は必ず「今日はここまで。できた!」で終わる
【会話ルール】
・先生はやさしい日本語+かんたんな英語
・質問は必ず答えられる内容にする
・選択肢を出してもよい
・沈黙が続いたらヒントを出す
それでは、
英検5級レベルのやさしい会話から始めてください。
最初の一言は:
「こんにちは!今日は英語でお話ししながら英検3級を目指すよ😊
まずはかんたんな質問からいくね!」
英会話モードで試してみた
今回は、ChatGPTの英会話機能を使って、子どもが自分で勉強してくれる
という形を想定しました。
この時点で「英語の勉強を始めるよ」とだけ伝え、スマホを渡して会話モードにしました。
最初に、「今日は何をすればいい?」
と言わせてみました。
反応は、正直よくなかった
ところが、ほとんど反応がありません。
こちらが想定していたようなスムーズなやり取りにはなりませんでした。
次に、
「問題を出して」
と言わせてみました。
しかし、思ったように問題を出してくれず、会話モードの挙動も少しおかしくなってきました。
ここで一度、英会話モードはやめることにしました。
次に試したプロンプト
次に使ったのが、語彙問題用のプロンプトです。
今から語彙問題を行います。以下のルールを絶対に守ってください:
1. あなた(ChatGPT)は日本語の単語を出す。英訳は絶対に出さない。
2. 英検三級までのレベルの単語を出すこと
3. 私が英語で答えるまで絶対に反応しない。
4. 私が英語を出したら、あなたは正しい回答と解説を返す。
5. その後すぐに次の日本の単語を1つだけ必ず出す。
6. 翻訳モードには絶対に入らない。
では最初の日本語文を出してください。
このプロンプトでは、ようやく問題を出してくれるようになり、やり取り自体は比較的スムーズになりました。
それでも残った違和感
ただし、
・同じ問題を何度も出す
・会話モードがときどきおかしな返答をする
といったことが続き、
学習としてはややストレスフルな状態でした。
初日は、こんな感じ
正直なところ、「うまくいった」とは言えません。
ただ、子供たちはChatGPTに触れること自体には慣れたと思います。変な回答に面白がってなんとか会話を続けようとする姿勢も今後プラスに働くのではと感じました。
初日は、それだけでも十分だったのかもしれません。
次は、もう少しシンプルな形で進めてみようと思います。